美容医療に関心をお持ちの皆さま、こんにちは。統括院長の横山です。
今回は「ほくろ(母斑)治療」において、
“保険診療が可能なケース/美容目的で自費になるケース”という整理を
改めてお伝えしたいと思います。
クリニックにご相談に来られる多くの方も、
「“保険で取れる”って聞いたのですが自分の場合はどうでしょう?」
というご質問をいただきますので、
20〜50代の美容に関心を持つ皆さま、
美容医療に関わる医師・看護師の方にもわかりやすくお伝えできればと思います。
■ 保険診療が可能な「ほくろ治療」の条件
まず結論から言いますと、当院における「美容目的」でのほくろ除去は、
保険適用外=自費診療 になります。
そのうえで、保険適用となる可能性があるのは以下のような状況です。
- ほくろ・母斑が「病変」として医師が判断するもの(例:疑わしい皮膚腫瘍・悪性変化の疑い)
 - 色や形、大きさなどに「異常」とされる所見があり、経過観察・切除・病理検査の対象となる場合
 - 主に皮膚科・形成外科の保険診療扱いとして、「診断目的・治療目的」で医療的に必要と判断された場合
 
当院でも「一般皮膚科(保険診療)メニュー」に
“皮膚腫瘍(ほくろ・あざ含む)”を
診療対象として掲げています。
つまり「単に見た目が気になるほくろ」ではなく、
「病理的な観察・除去が必要なほくろ」であれば、保険診療になる可能性があります。
■ 美容目的(自費)ほくろ除去の場合
一方で多くの「気になる/目立つので除去したい」というほくろは、美容目的になります。
当院の料金表にも「ほくろ(顔だけ)1個につき~」など自費料金が明示されています。
例えば:
- 顔にある小さいほくろを“目立たなくしたい”という理由
 - ファッション・印象アップのために除去を希望する
 - 色や隆起が気になるので、美容的配慮で取りたい
 
こうしたケースでは 保険適用はできず、全額自費扱い となります。
ご注意ください。
前出のFAQにも「美容上の理由で治療を行う場合は健康保険は適用外」と明記されています。
美容目的でのメリット・デメリットを整理すると次のとおりです。
メリット
- 自由に施術タイミングを選びやすい(“気になったときにすぐ取る”が可能)
 - デザイン・仕上がりのコントロールが可能(治療方法を相談しながら決定)
 - 多くの症例実績があるクリニックで、仕上がり重視のアプローチが可能
 
デメリット
- 保険適用ではないため費用がかかりがち(保険の方が高いときもある)
 - 傷・色素沈着・凹みなど、除去治療にはリスクがある
 - 医師の手技により残存や再発があり得る。
 
■ 保険診療・自費診療の考え方:具体例で比較
| ケース | 内容 | 保険適用か? | コメント(横山院長視点) | 
|---|---|---|---|
| A:顔に小さなほくろがあり、見た目が気になるので除去希望 | 隆起もなく色も安定しており、悪性の疑いなし | ❌ 自費 | 美容目的であるため、保険対象には該当しません。除去方法・傷の仕上がりをよく相談して進める必要があります。 | 
| B:体にできた急に大きくなったほくろ、色が濃く変化あり | 変化を伴っており、医師が「皮膚腫瘍の疑いあり」と判断 | ✅ 保険の可能性あり | このような病変と判断されれば、保険診療としての相談・切除・病理検査が検討されます。 | 
| C:まぶたのふちにあり、メイク・印象に影響する隆起性ほくろ | 見た目だけでなく機能的にも気になる | △保険の可能性が高いが 手技的にあえて自費を選択する可能性あり  | まぶた・鼻端など特殊部位の場合、仕上がり・技術的難易度を考慮する必要があります。 | 
■ 私たち あいち栄クリニック でのご案内ポイント
- 当院では、美容皮膚科・美容外科として
「ほくろ取り(個数制限なし)」という自費メニューを用意しています。
例えば顔・2 mm未満1個5,000円という料金が目安に出ています。 - 同時に、一般皮膚科(保険診療)部門を併設しており、「ほくろ/あざ」など皮膚腫瘍疑いのある症例も診療可能です。
 - 初めてご相談される方には、カウンセリング時に「このほくろは病変としてのリスクがあるか/美容目的で除去するか」をしっかり診断・ご説明いたします。
 - 特に「まぶた/鼻の端」など仕上がりに影響しやすい場所、また「再発しやすい底深いほくろ」については、当院のブログでも「単純切除はそれほど単純ではない」という記事を掲載しております。 医療法人愛栄会 あいちビューティークリニック+1
 - 見た目を気にして「取りたい」けれども、治療方法・術後の管理(色素沈着・凹み・テープ保護など)を事前に把握しておくことが大事です。
 
■ ほくろ除去時のポイント・注意点(美容目的)
1.治療方法の選択
  - 電気メス/レーザー/切除など、手法により傷・回復・色素沈着リスクが異なります。
  - 当院では「電気メスによる焼灼法」などを用い、症例実績を積んでおります。
2.傷・凹み・再発リスク
  - ほくろは“底”に向かって色を持たない細胞が続く場合があり、浅く削ると再発リスクがあります。 医療法人愛栄会 あいちビューティークリニック
  - また“何回も分けて削る”よりも、最初から適切な深さ・範囲を見極めて1回で行う方が、傷や凹みのリスクが低くなる可能性があります。 医療法人愛栄会 あいちビューティークリニック+1
3.術後のケア
  - 保護テープ・軟膏・日焼け対策が重要です。施術箇所を紫外線にさらすと色素沈着しやすいため、日中のUVケアは必須です。
  - 完全に治るまでに数か月かかるケースもあります。口コミにも「1ヶ月半経過して赤みが残るが化粧で隠れる」などの報告があります。
4.料金を含めた納得感
  - 自費治療であるため「いくらになるのか」「何個まで含まれるのか」など事前に確認しましょう。
  - 当院では個数制コース(例:10個まで40,000円)などを提示しています。 医療法人愛栄会 あいちビューティークリニック+1
■ まとめ:保険診療か美容目的か、まずは診断が大切
ほくろ除去を考える際に、最も大切なのは
「そのほくろが病的なものか」
「見た目が気になる美容目的か」
を医師が見極めることです。
保険適用の余地があるケースでは、医療的な診断・治療の側面が主となります。
一方で「気になるからキレイにしたい」という理由での除去は、自費診療となるのが一般的です。
名古屋市中区栄・安城市を中心に、全国からもご相談頂く当院では、
皮膚科専門医・美容皮膚科併設という体制で
「見た目」と「医療の安全性」の両立を目指しています。
気になるほくろがある・保険適用かどうか迷っているという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
詳しい症例やブログも掲載しております → 当院ブログ「ほくろ」タグ一覧: https://as-cl.com/tag/ほくろ
今後も皆さまの「肌のお悩み」に丁寧に向き合ってまいります。院長・横山でした。





