「~針縫う大けがです!!!」は報道として正しいか

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世間様と我々外科医とのズレって結構大きくて。

先日とあるお客様がデキモノを取る取らないの診察になりまして。
(そうそう、当院は保険診療も行っているので、割りと皮膚腫瘍切除も行っています。)

お客様「先生、何針縫うんですか!!!」
横  「ぬ・・・何針???え・・・2cmちょっとなら、、、まあ、10針くらいかな」
お客様「そんな縫うなんて、大事じゃないですか」
横  「確かに手術は大小にかかわらず・・・でうが、いやね、確かに数で聞くとびっくりするほど多いですが、2cmの傷ってみればそこまで大きな傷では・・・」
お客様「確かに」

とかなんとかというやり取りがありました。

よくテレビなんかでは「~針縫う大けがをして・・・・」なーんて報道がありますが
(ってか、あの~針ってだれが流している情報なんだろ・・・)

お医者さん、、、というかこと私においては~針とか数えたこともないです笑
(几帳面なお医者さんや、ナースさんは数えているかも)

なぜかというとまず皮膚縫合は【表皮縫合】と【真皮縫合】に分かれます。
数が数えれるのは表皮縫合だけで、真皮縫合は外からは見えません。
そもそも抜糸しないものなので、後で数えて取り残しなく・・・・なーんてこともありません。
場合に応じて筋膜をぬったり、脂肪層を塗ったりもしますので、
たった2cmでも実際は2層3層にも縫っており10針縫うことなんてざらにあります。

もちろん少なく済ませようとしたら2cm程度であれば3針もあれば済んでしまします。
(ちなみにここで言う「針」は糸の縫い目の数を指します。)

表面を【連続縫合】といって、ちょうど裁縫でいう
まつり縫い、なんかで済ませればある意味1針で縫う事だって可能です。

あくまで「何針縫う」かなんて担当医の匙加減次第なんです。

それでは細かく縫うドクターが優れているのでしょうか?
実はただ多く縫えばいいってわけでもありません。
多く縫えばそれだけ針を何回も人体に突き刺しますし
塗った糸の締め付けで皮膚は挫滅します。
なので多ければ多いほどよい、という簡単な話でもないんですよね。

また、皮膚のテンションや強度、場所などにより針の数は増減します。
皮膚が綺麗に治ることに関して必要十分な針数でおこなっていくのが肝要ですね。

うーーーーん。
今日は何を伝えたかったんだろう笑

というわけで今日はデラ塾というより
報道なんかの影響で具体的な数字でセンセーショナルに聞こえる「何針」というのを
気にされる方も多いですが、大事なのは綺麗に治すために「何針必要」なだけで
必ずしも傷の重症度を表すものではない、という事です。
(あ、小さい傷だから大したことないとか、そういう意味で書いてないです。)

だから針数が多くてもご心配なく

今や世の中色々な情報があふれていますが、
耳に届きやすいように工作されている情報って実は結構あります。
(こと美容外科においては目立ちますね)

「何針必要か」の匙加減はたっくさん傷を経験してきたドクターにしかわからない
感覚的なところも大きいので、若いイケメンドクターより初老ドクターのが向いてるところですね。

ああ・・・・

あと2カ月でリアル初老です。

 

皮膚腫瘍切除や傷治療もあいち栄クリニックにお任せください(^_-)-☆

 

ちょっと知ってみるとちょっと面白い。
ただ綺麗にされるより、理解して綺麗になっていくともっと楽しい!

美容ってそんな感じです。

 

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